何かと世間をお騒がせの柔道ですが、
わたしも柔道に携わる身、胸が痛みます。
わたしと柔道の出会いは実は3回あります。
今からうん十年前の小学4年生の時、
弟と一緒に高校の武道場で習ったのが最初の出会いです。
あまりに昔過ぎて曖昧な記憶ですが、
きっと親がやらせたんでしょうね。
ただっぴろい畳の道場で、
みんな並んで号令に合わせ、
寝転がって右を向いたり、左を向いたりしながら、
畳をパンパン叩く受け身の練習をしたことを覚えてます。
あの柔道場の畳の独特な匂い、
今も記憶のどこかに消えずにあるんです。
ほら、何年経ってもその匂いをかぐと思い出すことってあるでしょ?
わたしは道場へ入ると、畳の匂いで子供の頃のその風景を思い出すんです。
それから先生の餃子のようにふくれた耳。
寝転がった畳の上から見上げる先生は大きくて、
今でこそ大きなわたしですが、
幼かったその頃は、全部が怖くて嫌で嫌で仕方なく、
いつも道場へ向かう車の中で泣いていたことを覚えています。
そんなんで、わずか半年しか続かなかった柔道ですが、
たった一つ、今でもちゃんと覚えているのは、
柔道衣のたたみ方です。
これだけ。
でも、たったこれだけで充分だったんですよ、今となれば。
写真は初めて着た柔道衣と今の柔道衣。
わたしにもこんな小さな時があったんだ…と懐かしくなります。
母親がとっておいたんですね。
今は大事な宝物です。
つづきはまた今度…